突然肩が痛いのは何が原因?症状別の対処法について

肩が痛い

急に肩が痛い、頭痛や手のしびれもある、痛くて眠れない…。

そんな辛い肩の痛みをお持ちの方々に、原因や病状別に 家にいながらできる対処法をまとめてみました。病院へ行く前に、一度チェックして適切に処置を行ってくださいね。

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突然肩が痛いのは石灰が原因?

<石灰沈着性腱炎>が原因なら…

石灰沈着性腱炎の症状

人によっては、眠れないくらいの痛みを伴うといわれている【石灰沈着性腱炎】。ちょっとしたことが原因でこの疾患が発生するのですが、これほどまでに痛いのはどんな原因があるのでしょうか?

これは、肩の筋肉に石灰(リン酸カルシウム結晶)が沈着していくことによる急性の炎症が原因です。30代以降の女性に多く見られ、加齢やホルモンの影響によって腱板が変成します。

石灰は若いうちは牛乳みたいな状態ですが、年を重ねるうちにゲル状化し、最終的にはとても硬くなってしまいます。この石灰膨張が痛みの原因となって、腱板から滑液包内に破れ出る瞬間、とてつもない激痛が襲ってくるのです。

石灰沈着性腱炎の症状である痛みは突然肩にやってきます。痛みは強くなり始めると数日間眠れないほどになり、肩をあげることができなくなります。ちょっとした刺激でも激しい痛みが起こるので、無意識のうちに肩の動きを制限したり、使わないようにしていきます。

すると今度は筋肉が固まってきます。腕に触れるだけで激痛が走り、外傷がなく発作的な痛みの特徴が石灰沈着性腱板炎です。激痛は1週間から4週間続くことが多く、慢性の痛み(疼痛)が6ヶ月ほど継続するケースもあるため、五十肩と誤診されるケースがあります。

レントゲン検査では、肩関節の腱板にしろいモヤモヤとした影(結晶)が写るため、炎症部分を特定できます。石灰による炎症を抑えることで痛みはほぼなくなります。通常は消炎鎮痛剤の投与、あるいは湿布薬(患部を冷やす)と安静に保つことで約一週間で完治します。

診断によってはステロイド剤の注射を行いますが、劇的な効果が得られます。慢性痛の場合、あるいは症状継続の場合は関節鏡を使い、石灰を切除する方法も取られます。

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<頸椎症>が原因なら…

上腕部、前腕部のしびれもある時は局所症状として、首・肩甲骨付近の痛みや肩コリがあったり、主に片方の首~肩~腕~手にかけて痛み・シビレ・力が入りにくいといった症状が見られた場合、【頸椎症(けいついしょう)】の可能性があります。

また、脊髄症状として、両方の手足がしびれたり動きが悪くなったりします。進行すると排尿・排便に異常が出たり、ボタンかけが難しくなる・階段を降りるのがこわくなるなどの症状も生じます。

頸椎症とは、不良姿勢・繰り返す重量物の持ち上げ・頸椎に負荷のかかる運動などが原因です。椎間板が変性して骨が変形し、骨棘(こつきょく)となって神経根に触れると神経根症となります。また、靭帯の厚みが増してきて脊髄の通り道が窮屈になり、脊髄症となります。

治療では、まず薬で痛みを取り、首を支える「頸椎カラー」を装着して安静にすることです。痛みがひどければ、局所麻酔のブロック注射をすることにもなります。これらの治療で半数以上はよくなるのですが、改善しない場合は手術での対応になることもあります。

<手根管症候群>が原因なら…

手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)になると、示指(ひとさしゆび)・中指を中心にしびれ・痛みが出ます。しびれは環指(くすりゆび)・母指(おやゆび)に及ぶこともあります。これらは明け方に強くなり、手を振ると楽になります。

ひどくなると母指の付け根(母指球)がやせてきて、縫い物やボタンかけなどの細かい作業が困難となり、OKサインをしにくくなります。

多くは原因不明ですが、正中神経が手首(手関節)にある手根管というトンネルで圧迫された状態です。

仕事で手を酷使する人、あるいはスポーツや手芸など手をよく使う人は、手根管症候群になりやすい傾向にあると見られています。工具など、手に振動を受け続ける道具を長時間使う場合も、手根管症候群を発症する恐れがあるようです。

中高年の女性も、手根管症候群を発症しやすい傾向にあると見られています。はっきりとした原因がわからないながらも、女性ホルモンが何らかの影響を与えているのではないか、という見方があるようです。

また、手首の骨折をした人、産前産後の人、血液透析を受けている人などもなりやすいようです。

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一般的な治し方としては、サポーター、あるいはギプスなどで手首を固定し、手首をあまり動かさないようにするという治療法があります。

この場合、特に夜や就寝中、サポーターなどの固定具を使って手首を安静にすると効果的と考えられています。

痛みがひどい場合や 症状が重い場合などには、痛みを抑えるために痛み止めを使ったり、ステロイドを手根管内に注射するというのも、手根管症候群の治療法のひとつとされています。

効果を発揮したという報告が比較的多いとされる一方、誤って神経を傷つけてしまう危険性も指摘されているようです。

また、手首のストレッチも、日頃から行うと手根管症候群の治療に有効と見られています。ストレッチのメニュー例としては以下のようなものがあります。

・腕を肩の高さに上げた状態で、手首と指を内側に曲げる→もう片方の手で手前側に引っ張る

・親指を内側にして手を握り、腕を肩の高さに上げる→手首を小指の方向に向かって曲げる

・腕を肩の高さに上げ、手首をそらした状態で壁につく→もう片方の手を添え、上から押す

これらのストレッチは、それぞれ約10秒キープするのを3セット行うと良いようです。

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また、飲み薬での治療で手根管症候群の治療で薬を用いるとき、前述の鎮痛剤の他、ビタミン製剤を処方することがあると言われています。

ビタミンB12製剤は、手根管症候群の症状を軽減させる効果が期待できるとされているので、食べ物から摂取できればベストですが サプリメントなどでも積極的に取り入れていきたいものです。

風邪で肩が痛くなる理由とは?

風邪 肩

風邪をひいて肩が痛くなるという方もいるようです。それはなぜでしょう。

風邪は、ウイルスが体内に入り込んでから起こります。体内では免疫細胞がそのウイルスをやっつけようと活発に動きます。

それが咳、鼻水や発熱などに変化していくのですが、免疫細胞が体内のウイルスと戦うときに、サイトカインなどの発痛物質が放出されてしまうので、痛みが起きるのです。

そしてサイトカインが今度は肩や腰など、いつも乳酸が溜まって疲れ気味な部分を刺激するため、ますます肩などに痛みを強く感じてしまうのです。

風邪で肩が痛むのは、発熱によるものと咳などによる筋肉の負担であることが考えられます。特に咳は一回するごとに2~5キロというカロリーを消費すると言われているので、身体の負担は大きいのです。ですから時間をかけてゆっくり治っていけば楽になると思われます。

これら以外でも急に方が痛くなる原因はまだあります。いずれにしても長引く痛さには適切な処置が必要です。まずは、病院での診察が重要であることはここまでの症状と原因からお分かり頂けたかと思います。

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